本記事は、2022年7月6日にRippleが公開したYoutube動画およびブログ記事の和訳です。
今回のThe Ripple Dropでは、XRP LedgerのネイティブNFT提案であるXLS-20を中心に、NFTに関するあらゆることを深く掘り下げます。Ripple のゼネラルマネージャであるモニカ・ロングが、NFTの全体像、XRPL上のXLS-20の機能群、そしてNFTがサステナビリティ(持続可能性)において果たすべき役割について話します。
NFTの大きな夢
現在、NFTの最も一般的な用途はコレクターズアイテム(BAYC や CryptoPunks)ですが、NFT はコレクターズアイテムをはるかに超えることができるものです。
NFTの用途はさまざまな業界に広がりますが、その核となるのは所有権です。
(Monica Long, GM of Ripple Net and RippleX)
デジタル資産の所有権という視点は、トランスペアレンシー(透明性)を確保する上で最重要です。NFT はブロックチェーンというパブリックな台帳上に存在し、その台帳は本質的に透明です。これは、取引とデータ、所有権に関する単一の真実のソースに関する不変の記録を可能にします。例えば不動産の権利や炭素クレジットなどの資産に特に有用です。
XRP Ledger(XRPL)は、2012 年の稼働開始以来、トークン作成と為替において常に効率的です。XRPLは、あらゆる形態の価値をブロックチェーン上でトークン化することを可能にした最初の技術であり、また、DEX(分散型取引所)の概念を世界に紹介しました。
XRPLはNFTプロジェクトを構築する人々に大きなアドバンテージを提供します。カーボンニュートラルで、高スループットブロックチェーン上での極めて低いガス代もそのひとつです。XRPLのガス代は約 0.05 円(0.5 セント)で、これまで他ブロックチェーンで高額なガス代に躊躇していたNFTプロジェクトの開発者にとって、強力な提案となります。
現在、我々はアート、メディア、エンターテインメントの領域でたくさんのNFTユースケースを目にします。将来的には、NFT が企業、特に金融サービスにおいて多くのアプリケーションを持つようになることが期待できるでしょう。
クリエイターの新たな可能性を切り開くXLS-20
Ripple が提案した新規格であるXLS-20(インタビュー当時はXRPLバリデータの承認待ちでした)は、XRPL上でNFTの作成を非常にコンパクトかつ効率的にし、チェーンパフォーマンスへの悪影響を軽減し、スケール時の混雑を回避することができます。XLS-20 を使うことで、開発者はスマートコントラクトにつきもののセキュリティリスクや複雑さに直面することなくNFTを発行することができます。NFTミント(新規発行)やオークションなどの機能が標準機能として組み込まれているXLS-20は、開発者のプロセスを大幅に簡素化することを目的としています。
Ripple は「XRPLのパワーは、トークン化、流動性、決済にある」と常に考えています。世界規模の幅広いユースケースでこれらを行うことにとても優れており、それらが「Internet of Value(価値のインターネット)」を構築していくものです。
支払いや炭素クレジットなど様々なユースケースにおいてブロックチェーンとクリプトへのアクセスを民主化することは、ユニークな機会を提供します。これらのマーケットはより競争的で効率的であり、エンドユーザーやクリエイターへの権限委譲をすすめ、価値の創造とムーブメントの世界を情報交換と同じように効率化します。
##NFTを通じたサステナビリティ(持続可能性)の実現
サステナビリティはRippleにとって重要なキーです。
同社は2030 年までにカーボンニュートラルにすることを目指していますし、今年5月にはカーボンマーケットへ1 億ドルの投資を表明しました。これらのイニシアチブは、世界初のカーボンニュートラルなブロックチェーンである XRPLにも及びます。
ブロックチェーンには、カーボンクレジットマーケットに適合する強力なプロダクトマーケットがあると確信しています。これらの市場は、決済の世界で見られるような効率性といった問題に苦しんでいます。ブロックチェーンは、異なる市場間での透明性を提供するグローバルな仕組み作りを通して、このような問題を解決する素晴らしい手段です。
Rippleは、このユースケースをXRPLに取り入れる企業に着目しています。例えば、国連と提携して運営されている証券取引所 Xange.comは、XRPL上にカーボンクレジットマーケットを構築中であることをアナウンスしています。
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