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DeFiの活用事例:その可能性を探る

  •    2025年4月18日   2025年4月18日
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本記事は2025年4月18日投稿のXRPL公式ブログ"DeFi Use Cases - Exploring the Potential“の和訳です。


分散型金融 (DeFi)とは、ブロックチェーンのような分散型台帳技術 (DLT)上に構築された、さまざまなプロトコルや金融商品の総称です。 DeFiは、従来の金融に対してオープンで透明性が高く、許可不要な代替手段を提供することで、金融システムのあり方を変えつつあります。 ブロックチェーン技術の上に構築されたDeFiでは仲介者が不要となり、ユーザーは分散型アプリケーション (dApps) を通じて金融サービスと直接やり取りできるようになります。

では、DeFiは具体的に何に使われていて、どのように業界を再構築しているのでしょうか。 金融の未来を推し進めている、DeFiの主要なユースケースを一緒に見ていきましょう。

DeFiは何に使われているのか?

DeFiは、銀行や従来の金融機関に頼ることなく、借入・貸付・取引・投資といった新しい機会を生み出すことで、さまざまな分野に革命をもたらしています。 DeFiエコシステムでは、インターネット接続とクリプトウォレットさえあれば、即時に許可不要で金融サービスへアクセスできるようになっており、その活用はすでに始まっています。

プロセスをより安全かつ効率的に自動化するプログラマブルな金融取引や、異なるプロトコル間でデジタル資産をシームレスに移動できる相互運用可能なプラットフォームなど、その進化は急速です。

DeFiの主要なユースケース

借入と貸付

DeFiプロトコルのうち、もっとも広く利用されているものの一つが分散型のレンディングと借入です。 銀行が金利や信用力を決定する従来の金融とは異なり、DeFiではクリプト資産を担保にして、即座に資金を借りることができます。

ユーザーは仲介者を介さずにデジタル資産を貸し出し、利息を得ることができます。 貸し手にとっては、過剰担保ローンの仕組みがセキュリティとして機能し、債務不履行が発生した場合のリスクを最小限に抑える追加の保護層となります。

XRP Ledgerにネイティブに搭載される予定のレンディングプロトコルにより、こうした機会がユーザーにも実現されようとしています。XLS-66d仕様では、あらかじめ金利条件が設定された、シンプルでオンチェーンかつ無担保の定期ローンを実現するXRP Ledgerネイティブのレンディングプロトコルが導入されます。 ローンの流動性はプール化された資金から提供され、借り手の信用力評価はオフチェーンの審査・リスク管理によって行われる設計です。 ローンが債務不履行となった場合は、First-Loss Capital(損失吸収資本)による保護スキームが損失の一部を吸収し、Vault(ヴォルト)の預金者を守ります。

このレンディングプロトコルは、レジャー上ではLoanBrokerエントリとして表現されます。LoanBrokerVaultOwnerと同じアカウントによって作成・所有・管理されます。 将来的なアップデートでは、Vaultとレンディングプロトコルのコンポーネントを切り離すことで、より高い独立性と柔軟性が得られる可能性があります。

イールドファーミング

イールドファーミング(リクイディティファーミング)は、暗号資産の保有者がDeFiプロトコルに流動性を提供することで受動的な収入を得る、DeFiの戦略の一つです。 ユーザーは自身の資産を流動性プールにロックしてトレーディングペアを形成し、その対価としてリクイディティプロバイダー (LP) トークンを受け取ります。 これらのLPトークンは、別のプロトコルにステーキングまたは預け入れることで、取引手数料やガバナンストークンといった追加のリワードを得ることができます。 イールドファーミングには、インパーマネントロスやスマートコントラクトの脆弱性といったリスクが伴うため、収益性は高い一方でリスクも大きいこの活動に参加する前には、十分なリサーチが必要です。

Yearn.Finance、Balancer、Curveといった既存のプロトコルは、リターンを求めるユーザー向けにイールドファーミング戦略を最適化しています。 XRPLにおいても、すでに新たな動きが進んでいます! 先ほど触れたXRPLネイティブのレンディングプロトコル仕様のレンディング部分は、XRP Ledgerにシングルアセットボールト (single asset vault)を導入する別の仕様の上に構築されています。 これにより、将来的にはレンディングを越えて、イールドファーミングやエスクローなど、さらなるユースケースが解放されることになります!

分散型取引所 (DEX)

分散型取引所 (DEX)は、中央集権的な仲介者を必要とせずに、ユーザーが自分のウォレットから直接暗号資産を取引できる仕組みです。 DEXではユーザー自身が秘密鍵を管理し続けるため、より高いセキュリティが確保されます。 また、従来の取引所に比べて手数料が低く抑えられる傾向があり、なによりインターネット接続さえあれば24時間365日取引できるグローバルなアクセシビリティを実現します。

主要なDEXは、流動性を提供してシームレスな取引を可能にするために自動マーケットメイカー (AMM)を活用しています。 たとえばUniswapはAMMモデルを切り拓いた存在であり、従来のオーダーブックに頼ることなくユーザーがトークンをスワップできるようにしました。 Curve Financeは低スリッページに最適化することで、ステーブルコインやペッグ資産の取引を専門としており、Balancerは複数の資産を含むカスタム流動性プールを構築できるようにしています。 もう一つの人気あるAMMであるSushiSwapは、レンディング・イールドファーミング・クロスチェーンスワップへとサービスを拡大してきました。 一方、XRPLのAMMはこれらとは異なるアプローチを取り、トークン化された資産・ステーブルコイン・現実世界資産 (RWA)に対するプロトコルレベルの流動性を提供しています。

従来のAMMとは異なり、XRPLのAMMはネイティブのオーダーブック (CLOB) ベースのDEXと直接統合されており、両モデルを活用して取引執行を最適化します。 このハイブリッドな仕組みは、流動性プール内でのスワップ、オーダーブック経由、あるいは両者の組み合わせのうち、どれが最良のレートになるかを判断したうえで執行を行います。 さらに、継続的なオークション機構によってインパーマネントロスを軽減しており、機関投資家やマーケットメイカーにとって流動性提供の魅力を高めるような設計になっています。

ステーブルコインと決済

ステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨や金などのコモディティ、あるいは複数資産のバスケットといった準備資産に価値をペッグすることで、安定した価値を維持するように設計されたデジタル資産の一種です。 この安定性によって、他の暗号資産でしばしば見られるボラティリティの問題に対応できるため、ステーブルコインは日々の取引や金融サービスに特に適しています。

ステーブルコインは、決済・送金・DeFi・国境を越えた決済ソリューションにおいて、きわめて重要な役割を果たします。 取引中の大幅な価値変動のリスクなしに資金を移動できるという安定性は、消費者にとっても事業者にとっても欠かせないものです。

Rippleは、Ripple USDのような規制対応された機関グレードのステーブルコインが、より広い金融エコシステムに欠かせない存在となる未来を見据えています。 Rippleは、機関グレードかつ完全に規制されたRLUSDを発表しました。RLUSDはXRPLおよびイーサリアムネットワークとシームレスに統合されるステーブルコインです。 RLUSDは、デジタル資産としてのメリットを提供しつつ規制基準への準拠を確保し、機関採用に求められる信頼と実用性をともに備えるよう設計されています。

現実世界資産 (RWA) のトークン化

RWAトークン化とは、所有権をブロックチェーン上のデジタルトークンに変換するプロセスです。 ブロックチェーン技術は、RWAを取引可能なトークンとしてデジタル化することでこの課題に対する解を提供し、安全にオンチェーンで記録・移転できるようにします。 これにより、コンプライアンスとセキュリティに配慮しつつ、流動性・透明性・アクセシビリティを高めることができます。

DeFiの領域は暗号資産を越えて、現実世界資産 (RWA) にまで広がりつつあり、米国債、マネーマーケットファンド、不動産、株式、債券といった伝統的資産の細分化やトークン化を可能にしています。

XRPL上でトークンを作成することは、驚くほど簡単です。 トークンは作成と同時にXRPLの分散型取引所 (DEX) で取引可能となり、特殊なプログラミング言語や複雑なスマートコントラクトも必要ありません。 内蔵DEXとオートブリッジ機能によってオンチェーン取引はシンプルになっており、トランザクションは3〜5秒で、1セント以下のコストで決済されます。

トークン化された米国債やマネーマーケットファンドはすでに勢いを見せており、Archaxが abrdn の38億ポンド規模の米ドル流動性ファンド (Lux) の一部をXRPL上でトークン化した例にも、その流れが表れています。 こうした低リスクの投資手段はステーブルコインを上回る利回りを示しており、ポートフォリオのリスクを抑えつつリターンを最大化したい投資家にとって、有望な選択肢となります。

国境を越えた取引と送金

DeFiは、高速・低コスト・国境を越えた決済を可能にしており、送金のユースケースとして理想的です。 毎年、国境を越えて数兆ドル規模の支払いがやり取りされていますが、これを支える従来の仕組みは、いまだに遅く・高コストで・失敗しやすいものとなっています。 こうした従来型の決済システムの限界を、DeFi技術を活用したブロックチェーンの力で乗り越える、新しいソリューションが続々と登場しています。

ブロックチェーンの決済トランザクションは、その性質上、不変(イミュータブル)です。 つまり、一度記録されたトランザクションは改ざんも削除もできません。 これにより、悪意のあるアクターがXRP Ledger上に記録された取引データを改ざんすることは事実上不可能となり、情報の正確性が担保され、データ全体のセキュリティと完全性が向上します。

DeFiの未来

ブロックチェーン技術の進化が続くなか、DeFiプロトコルは金融包摂・効率性・セキュリティに関する新たな機会を切り拓いています。 とはいえ、規制対応・スケーラビリティ・セキュリティリスクといった課題は、本格的な普及に向けて解決すべき重要なポイントです。

DeFiのユースケースを主流の金融システムに取り込んでいくことで、業界はよりオープンで分散化された金融の未来へと向かっています。 イールドファーミングや資産のトークン化、レンディングや決済の変革。DeFiは、グローバルな金融のあり方を再定義しつつあります。

もっと知りたい皆さんは、XRPL Learning Portalで、DeFiが次世代の金融サービスをどのように形作っているのか、ぜひ探ってみてください!